




カーリースを利用するときに「どんなことに注意したほうがいいのか」「具体的に何を確認すべきか」は、多くの方が気になるところだと思います。
必要最低限の知識を持たずにリース契約をしてしまうと、後から「こんなはずじゃなかった!」と後悔するケースもあるので要注意です。
リースの月額料金に含まれる内容をきちんと理解していないまま契約すると、リースがスタートしてから契約内容の変更ができません。そのため「こんなはずじゃなかった」と思っても、契約期間が終了するまでは我慢し続けることになってしまいます。
ずっと後悔しながらクルマに乗るのは、気分的にも良くないですよね。
失敗せずにリースを利用するには、事前の注意点をしっかり把握しておくことが大切です。
自称“カーリースプランナー”の管理人のもとにも、よく「カーリースでは何に注意したらいいのか?」「どんな点をチェックすべきか?」といった相談が寄せられます。
そこでこのページでは、次の5つのポイントを中心に詳しく解説します。
2、支払いは毎月定額にしましょう
3、維持費は月額料金に含む・含まない?
4、事故したときのために保険は大事!
5、月額料金に車検費用も含まれる
まずは上記のポイントからチェックしてみてください。
カーリースの基本とデメリットをあらかじめ理解しておけば、後から「失敗した!」「やらなきゃよかった!」という後悔を避けられます。
クルマは借りる
カーリースは、クルマを「借りる」のが基本です。
借りるということは、支払いが終わってもクルマが自分の所有物にならない(購入ではない)ということを意味します。
基本的には契約期間内だけクルマを借り、満了したら返却する仕組みですが、リース会社によっては契約満了時に追加料金なしでクルマをもらえるタイプ、あるいは毎月定額のオプション料金を支払い、満了時にクルマがもらえるタイプを提供しているところもあります。
別記事で「契約満了後にクルマがもらえるカーリース」について解説していますので、詳しくは以下のリンクもご覧ください。
>>「クルマがもらえるカーリース」
クルマを買うかリースするかは、住宅を「購入するか」「賃貸で借りるか」に似ています。
クルマをリースする=住宅を賃貸で借りる
買うのとリースの違いを見てみると
住宅をローンで購入する場合、契約が終わるまでは毎月ローンの支払いがあります。さらに固定資産税を毎年支払い、住宅の修理費用も自己負担です。ローン会社から借りた金額と金利も返済しなければなりません。
クルマの場合、ローンで購入すると、車検や毎年の税金、自賠責保険料、点検整備代、オイル交換などのメンテナンス料金をすべて自分で負担する必要があります。
リースではどうなのか?
カーリースは、アパートを借りる感覚に近い仕組みです。
アパートの場合、毎月の家賃と共益費を支払えば、固定資産税や大きな修繕費用を考慮する必要はありません。同様にカーリースでも、契約中は毎月定額を支払うことで、税金や車検費用などをリース会社が負担してくれます。
ただし、アパートを退去するときに経年劣化以上の傷や汚れがあれば修繕費用を請求されるように、カーリースでも契約満了後に原状回復費用を請求される可能性があります。
費用は毎月定額
前述のとおり、カーリースは毎月定額の支払いを続ける形です。
ただし注意が必要なのは、「月々1万円で新車に乗れる!」などと宣伝しているリース会社もある点です。果たして本当に、年間12万円だけで新車に乗れるのか疑問に思い、詳しく調べてみました。
>>月々1万円の予算で新車に乗れる?
新車に乗りたい 本当に新車に乗れる? 月々1万円で大丈夫? 何年の契約するの? 他に必要なお金とかあるの? 「月々1万円で新車に乗れる」とコマーシャルしているのを、目にしたことあると思います。 月々1万円で新車に乗れたら[…]
結論から言うと、それだけで新車に乗るのは実質的に不可能です。
仮に車両価格150万円の軽自動車を月1万円で支払うとなると、150か月(12年以上)かかります。さらに車検費用、税金、自賠責保険料などを加えればもっと長期になるでしょう。
つまり「月々1万円でも、ボーナス月に加算があったり、頭金が必要だったりする」という仕組みになっている場合がほとんどです。
「月々1万円だけで本当に新車に乗れる!」というキャッチコピーは、裏側をよく確認しましょう。
なお、リース料金を決める際には「残価設定」という仕組みが使われます。これはリース満了時点のクルマの価値を見積もり、残りを契約期間で割って月々支払う方式です。
– **オープンエンド方式**
リース満了後、実際のクルマの査定額が契約時に想定していた残価より低かった場合、その差額を契約者が支払う仕組み
– **クローズドエンド方式**
残価はリース会社が保証してくれるので、リース満了時に差額を請求される心配はない。ただし、原状回復費用などは別途請求される可能性がある
自分の契約がどちらに当てはまるかを事前に確認しておきましょう。
>>オープンエンド方式とクローズドエンド方式の違いを詳しく見る
カーリースで知っておかなければいけないこと カーリースの契約には「オープンエンド方式」と「クローズドエンド方式」がある。 それは契約満了時の残価をいくらにするのかで、支払うリース料金が変わってくる。 ここまでで、わから[…]
クルマの維持費は含む・含まない?
リース契約には、車検費用・税金・自賠責保険料などが含まれています。しかし、メンテナンス費用が最初からセットになっている場合と、そうでない場合がある点に注意してください。
例えば、オイル交換だけ含まれる契約もあれば、オイルエレメントまで含まれる契約、タイヤ交換まで含まれるプランなど、リース会社によってさまざまです。
「月額料金にどこまで含まれるのか」をしっかり確認しなければ、思わぬ出費で後悔するかもしれません。
>>メンテナンスの違いを調べる
カーリースのメンテナンスの違いってあるの? メンテナンスはどこの会社も同じじゃないの? メンテナンスの違いは何? 違いを知らないと損するの? 損したくないので違いを教えて! カーリースで知っておきたいことの一つに「リース会社ごとに[…]
クルマが全損したときにはまとまったお金が必要
カーリースでは、事故によってクルマが全損し走行不能となった場合、強制的にリース契約が終了(解約)になる可能性があります。
リース契約は基本的に途中解約ができませんが、クルマが使用不可能になった場合は強制解約となるため、リース残額と違約金を一括で請求されることがあります。
そこで重要になるのが「車両保険」です。一般的な車両保険だと、時価額が適用され、リース会社から請求される解約精算金との差額をカバーできない場合もあります。
そのため、リース専用の車両保険や特約がある保険を選ぶことがおすすめです。リース会社によっては、独自に車両保険プランを用意しているところもあります。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
>>カーリース用の保険を解説! 知っておかないと大変なことになります
- このページはこんな方におすすめ - ◆ カーリースのコミコミは保険までコミコミなの? ◆ 保険は自賠責だけじゃダメですか? ◆ カーリースには車両保険が必要なのですか? ◆ もし、リース車で事故を起こしてしまったら保[…]
支払いの総額は高くなる
「カーリースは本当に安いの?」と聞かれることがありますが、結論としては総支払額で見ると安くはありません。
クルマに極限の安さを求めるなら、古い中古クルマを買って自分でメンテナンスするほうが費用を抑えられるでしょう。そのため「とにかく安いほうがいい」という方には、カーリースはあまりおすすめできません。
一方でカーリースには、
2、支払いが毎月定額
3、税金や車検費用などはリース会社が負担
4、メンテナンスもおまかせできる
5、新車に乗れる
といったメリットがあります。クルマを道具として割り切って使いたい、必要な間だけ定額で利用したい人には、リースは大いに役立つサービスだと言えるでしょう。
カーリースを利用するときの注意点のまとめ
カーリースで失敗しないためには、次の5つの注意点をしっかり理解しておきましょう。
◎カーリースはクルマを「借りる」契約であることを意識する
◎毎月定額の支払いだが、残価設定の方式は要確認
◎メンテナンス費用を含めるかどうかをチェック
◎万が一に備えて、カーリース対応の車両保険が必要
◎「安さ」よりも「手軽さ」や「サポート」を重視する
この5つを押さえておけば、契約前に見落としがちなポイントをしっかりチェックでき、「こんなはずじゃなかった…」という事態を防げます。
クルマの使い方やライフスタイルに合わせて、カーリースを選ぶかどうか判断してみてください。
クルマを現金で購入するよりカーリースが気になる場合は、リース会社を比較検討して、あなたに合ったプランを見つけましょう。
クルマを買うときに迷うのは、どの車種にしようか? どのグレードにしようか? オプションは何をつけようか? いくらぐらいの予算が必要なのだろう? 支払いはどうしようか? と色々考えなければならない楽しい悩みがあります。 この比較記事を作[…]