カーリースで知っておかなければいけないこと
カーリースの契約には「オープンエンド方式」と「クローズドエンド方式」がある。
それは契約満了時の残価をいくらにするのかで、支払うリース料金が変わってくる。
ここまでで、わからない言葉が三つ出てきました。
- 残価
- オープンエンド方式
- クローズドエンド方式
リースで失敗する原因の多くは、これらの言葉を知らないまま、月額料金が安いという理由だけで契約をしてしまい、契約満了後クルマを返却するときに高額の請求を受けて「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうことです。
失敗した人の中には、「契約満了後に費用請求されたけれど聞いてなかった」とか「思っていた以上に費用の請求額が大きかった」という声も多く見受けられます。
失敗を避けるためには、どのような契約形態があるのか、そして自分がどの方式で契約しようとしているのかを十分に理解しておく必要があります。しかし、むつかしい用語が続くと嫌になってしまいがちです。
イヤになる前にまず3つのことだけ覚えてください。
1.「残価」
2.「オープンエンド方式」
3.「クローズドエンド方式」
これらの言葉をきちんと理解しておきましょう。
自称カーリースプランナーである当サイトの管理人も、最初は「残価」の意味は何となく理解していましたが、「オープンエンド方式」と「クローズドエンド方式」は馴染みがなく、わからない状態でした。
そこで調べてみると、リース契約をするうえで非常に重要な要素であるとわかりました。
このページでは、オープンエンド方式とクローズドエンド方式の違いや、残価の設定金額が変わることで契約期間内の支払い額がどう異なるかを解説します。さらに、契約満了後にクルマがもらえる契約にも触れ、メリットや注意点を紹介していきます。
月額金額だけを見て「安い!」と飛びつくと、後悔してしまう可能性があります。カーリースを契約する前に、本ページでリース契約の内容を把握をしっかり把握してから、契約に臨んでください。
まず、残価設定について説明します
「残価とは、残価設定の略」
カーリースにおける残価設定とは、リース満了時にそのクルマの価値を試算して、あらかじめ設定しておくことを指します。
リース満了時にクルマの人気が高く、価値が高いと予想される場合は、残価を高く設定できます。しかし、人気のない車種だと、残価は低くなり安いこともあります。
残価を設定する上でわかりやすい指針は、中古車市場での価格です。
人気のある中古車は高値で取引される一方、人気のないクルマは安価で取引されます。
カーリースの残価についても、契約満了時の中古車価格によって設定額が変動します。
さらに、中古車価格を左右する走行距離も残価設定においては重要なポイントです。
クルマの人気や走行距離だけでなく、その他のさまざまな要素を総合的に考慮して残価が設定されるため、一般の方にはわかりにくい部分があります。
残価が低いとリースの支払額は多くなり、逆に残価が高いと月々の支払いは少なくなります。一見すると、残価を高く設定したほうがお得に思えますが、そこには落とし穴があります。
注意点として、残価を設定する方法には、大きく2種類あることを覚えておきましょう。
「オープンエンド方式」と「クローズドエンド方式」の2種類です。
それでは、これから両方式の特徴を解説します。
オープンエンド方式について
オープンエンド方式は、オープンエンド契約とも呼ばれます。(本記事ではオープンエンド方式に統一)
オープンエンド方式では、契約時にリース会社が残価金額を提示し、利用者の同意のうえで残価を決定します。
オープンエンド方式には、どんなメリット・デメリットがあるのかを整理してみましょう。
オープンエンド方式のメリット
・残価金額を利用者が決定できる
・リース満了時に、設定した残価でクルマを買い取ることが可能。
リース満了時には、以下の3つから選択できます。
2、再リースする
3、返却する
月額料金を多めに設定すれば残価は下がり、買取時の金額も安くなります。しかし、月額を少なく設定すると、リース満了時に差額を請求される可能性が高くなるため注意しましょう。
とはいえ、契約時に決めた残価で買い取れるため、予算を立てやすく、気に入ったクルマを大切に長く乗り続けられる点は大きなメリットです。
もう少し乗り続けたい場合は、再リースによって契約期間を延長することも可能です。
オープンエンド方式のデメリット
・リース契約満了時にクルマを査定した結果、設定した残価を下回っていると差額を支払う必要がある
・月額料金を低く設定すると、リース終了後に大きな精算額を請求されるリスクが高まる
毎月の支払額を低く設定すると、月額の支払いは少なくなるのですが、リース満了時の残価を多く払わなければいけなくなるデメリットがあります。
クローズドエンド方式について
クローズドエンド方式は、クローズドエンド契約とも呼ばれます。(本記事ではクローズドエンド方式で統一)
クローズドエンド方式は、契約時の残価設定の金額をあなたに明らかにしません。そのかわり残価を精算する責任はリース会社にあります。
もし契約満了時にクルマの価値が想定より下がっていても、利用者には追加で支払う責任が生じません。
ただし、経年劣化を超えるキズや汚れがある場合は、原状復帰のための修理費用を請求される可能性があります。
クローズドエンド方式のメリット
クローズドエンド方式のメリットをみてみます。
クローズドエンド方式では、契約満了後の以下の2つから選べます。
2、返却する
この2択から選ぶことになり、オープンエンド方式と違って、リース満了後にクルマを買い取ることはできません。
一方、残価の設定はリース会社側が行うため、利用者はリース満了後のクルマの価値をあまり心配しなくても済みます。契約どおりに毎月のリース料金を支払い、期間満了後に大きな傷や汚れがなければ、追加費用は請求されません。
クローズドエンド方式のデメリット
リース満了後のクルマの価値を決める残価精算責任はリース会社が負担するため、あなたがクルマの人気を気にする必要はありません。
ただし、クルマを原状復帰させて返却する必要がある点には注意が必要です。
修理費用を要する傷や汚れなどがある場合には、その費用を請求されます。
さらに、予定の走行距離を超過した場合は、過走行損害金として定められた費用を請求されることがあります。
オープンエンド方式とクローズドエンド方式はどちらがいいの?
どちらにもメリットとデメリットがあるため、一概に優劣は決められません。例として以下を見てみましょう。
🔹残価金額を多くしておけば毎月の支払金額を抑えられる。
注意:契約満了時に、残価と実際の査定額の差額を請求されるリスクがある
🔹通常使用で生じる程度のキズであれば、現状復帰費用を請求されない。
注意:契約走行距離を超過すると、過走行損害金を請求される場合がある
🔹リース契約満了後に、クルマを買い取ることが可能。
注意:クローズドエンド方式の場合、満了後の車の買取はできない
以上のとおり、オープンエンド方式とクローズドエンド方式にはそれぞれメリットとデメリットがあることがわかります。
リース会社によっては、オープンエンド方式かクローズドエンド方式かを明示していないケースも多いため、契約前にしっかりと確認する必要があります。
契約満了後にクルマがもらえるのなら、気にしなくてもよい
リース会社の中には、契約期間満了後にクルマがもらえるプランを用意しているところもあります。また、オプション契約で追加料金を払うことで、満了後のクルマを自分のものにできるケースもあります。
5年以内のリース契約を検討している場合は、気になるリース会社がどの方式を採用しているかを必ず確認しましょう。
リース満了後にクルマを買い取りたいと思っても、クローズドエンド方式の場合は買い取れないケースがあります。
5年や7年以上の長期契約を検討している場合は、契約満了後にクルマがもらえるプランがあるかどうかも視野に入れましょう。
当サイトでは、クルマがもらえるカーリースを解説した記事も用意しています。ぜひあわせてご覧ください。
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