




カーリースとは、リース会社からクルマを借りて、月々決まった料金を決めた期間支払うシステムです。
リースには2種類あり
◆車両代金と登録諸費用、さらに毎年の税金・自賠責保険がセットになった「ファイナンスリース」
◆ファイナンスリースにオイル交換などのメンテナンス費用を含んだ「メンテナンスリース」
この2種類があります。
すごく簡素にまとめると
◎金額は契約終了まで月々均等に支払う
◎リース契約は「ファイナンスリース」と「メンテナンスリース」の2種類ある
これだけで、「なるほど、わかった!」と思う人は少ないかもしれません。
さらに、カーリースの宣伝広告を見ると「コミコミ10,000円で乗れる」や「ずっと新車に乗ろう」などの広告が目につきます。
月々1万円で新車に乗れるのだったら嬉しいですよね。
しかし、月々1万円だと1年で12万円・10年支払っても120万円です。
例えば、ホンダの人気の軽自動車N-BOXの場合、車両価格は1,411,300円で、あと車検の費用とか毎年の税金が加わると、月々1万円で新車に乗れるのは何か制限があるのではないか、またはリース終了後に追加料金を請求されるのではないかと疑ってしまいます。出展:https://www.honda.co.jp/Nbox/
そんな疑問に対して、自称カーリース プランナーの管理人が解説を交えて説明します。
カーリースとは何か、また、クルマをどのように使っている場合に得をするのか、逆に、どのような使い方をしているならカーリースを利用しない方が良いのかがわかります。
カーリースの基礎を知ろう
カーリースはよく住宅にたとえられます、住宅には大きく分けて「賃貸」と「持ち家」があります。
家を買った場合(ローンでも現金でも)買えばあとの費用はいらないってことはありませんよね。
毎年税金がかかってきますし、年数が経過すれば修繕費用も用意しないといけません。万が一のために保険に入っておく必要もあるでしょう。買ったとしても、その後の費用は掛かります。
では、賃貸住宅ならどうでしょう。毎年の固定資産税の心配はありませんし、経年劣化の修繕費は大家さんが負担してくれます。毎月決まった金額を支払えば、部屋や家を借りることができるので、家賃以外の費用の心配をする必要がありません。
カーリースは、賃貸で住宅をかりるのと同じです。
毎月定額の費用を支払い、クルマを借りて契約期間が満了すると返却し、次のクルマに乗り換えるシステムです。
ここから、カーリースについてさらに詳しく解説していきます。
新車に乗ることができる
クルマのリースには新車リースと中古車リースがあります。
車両金額の違いによって、中古車リースのほうが新車リースより月額の金額が少なくなることが多いです。
現金やローンでクルマを購入する場合は、車両代金のほかにも諸費用やメンテナンス代金がいくらかかるのかなど、購入後の維持費を気にしなければなりません。しかし、メンテナンスリースなら維持費が含まれているため、予算が立てやすくなります。
そのため、新車のリースでも維持費の心配をせずに気軽にクルマを利用できることから、カーリースを利用する人の多くは新車を選ぶ傾向があります。
契約年数を選ぶことができる
リースの契約年数は、1年から最長11年の間で選択できます。
中古車リースで1年未満の契約が可能なリース業者もありますが、大手のリース会社では1年以上の契約となっています。
11年の契約は長いですか?
一般社団法人 自動車検査登録情報協会の「車種別の平均使用年数推移表」を見ると、新車登録されてから登録抹消されるまでの使用年数の平均は「乗用車で13.26年」になっています。
クルマの性能が上がり、耐久性も向上している今、「クルマは乗りつぶすまで使う」人にとっては、11年とい契約年数は十分実用的な年数といえます。
生活様式の変化に対応するには3年をおすすめ
転勤が多い方とか、子供の成長に合わせてクルマを変えたい方、常に新車に乗っていたい方には1年から3年の短期のリースが最適です。
車検を受ける前に契約が満するため、車検費用やタイミングを気にする必要がありません。
常に新車に乗れるので、クルマの経年劣化を心配することもありませんし、新車の故障率は低いため、故障のリスクも少なく安心して利用できます。
契約年数が長くなれば月々の料金も抑えることができる
リースの月額は、契約年数が長くなれば支払い月数が増えるため、1か月あたりの支払額を少なくできます。
月々の支払いを抑えつつ、気に入った新車に乗りたいと思うのであれば、契約年数を長めに設定するのがおすすめです。
色もグレードもオプションもお好きなものをどうぞ
中古リースの場合、在庫の中から選ぶ必要があります。
そのため、色やグレード、オプションについて在庫車にない場合は希望をかなえられません。
しかし、新車リースであれば、色やグレード、オプションも希望に応じて選択できます。
リース会社が特別価格品として出しているプランでは、選択肢が限定されることもありますが、ほとんどは希望を出してから見積もりを取る形です。
メーカーオプションやディーラーオプションであれば、希望をほぼかなえてもらえますが、あと付けのオプションについては返却時に取り外さなければならない場合があるため注意が必要です。
リースの種類は、ファイナンスリースとメンテナンスリースの2種類
カーリースにはファイナンスリースとメンテナンスリースの2種類があります。
ファイナンスリースとは
リース代金には、車両本体価格+登録諸費用+税金+車検にかかる費用などが含まれます。
メンテナンスリースとは
メンテナンスリースは、ファイナンスリースにメンテナンス費用までを含めたプランを指します。
どちらのリースのほうがいいの?
メンテナンスを誰が、どのように行うかによって選択が異なります。
オイル交換やオイルエレメント交換などを自分で行う、または行きつけの修理工場に依頼するのであれば、ファイナンスリースがおすすめです。一方で、すべてお任せしたいという方はメンテナンスリースを選択すれば、メンテナンスのタイミングを案内してもらえますし、指定された場所でメンテナンスを受けるだけなので迷うことがありません。
最終的には、自分でメンテナンスするか、お任せにするかの違いで選ぶとよいでしょう。
走行距離が決まっている
リース車両は、契約期間中の走行距離に上限が設定されています。
「月間走行距離数×契約年=契約期間の総走行距離数」
例えば月に1,000Kmで5年の契約の場合は
1,000Km×60か月=60,000Km
となります、月に1,000Kmという契約でも、契約期間終了時に60,000Km以内であればペナルティはありません。
原状回復する必要がある
カーリースの契約で、契約満了時に使用していたクルマを返却する場合は、まず査定を行い、返却するクルマの価値を調べます。
この時は、外装や内装の傷・汚れ、走行距離(メーター)の確認を行い、契約時に想定していたクルマの価値がどの程度残っているかをチェックします。
借りていたクルマを元の状態に戻すために、原状回復費用を請求されることがあります。具体的には、傷の修理や汚れの清掃などの費用です。
ただし、通常使用による経年劣化や小さな傷などは原状回復不要とされる場合もあります。しかし、査定後に請求額が確定するため、いくらかかるのか事前に分からない点は不安要素かもしれません。
そこで、免責金額を設定しているリース会社も存在します。
免責金額とは、一定金額(たとえば10万円〜20万円程度)までの修理費や清掃費、あるいは過走行に対する費用を免除してくれる仕組みです。
カーリースを利用してトクする人
カーリースの特徴として、初期費用が不要であることが挙げられます。
クルマを購入する際は、頭金が必要となる場合もありますが、リースの場合は初期費用がすべてリース料金に組み込まれているため、用意すべきまとまった費用がありません。
そのため、初期費用を手元に残しておきたい人や、まとまった初期費用を用意できない人でも利用可能です。
また、クルマの維持費を計画的に管理するのが面倒な方は、メンテナンスリースにすればオイル交換などの費用が毎月のリース料金に含まれるため、予算を組む手間がありません。
面倒なことが苦手な方には、カーリースはとくにおすすめです。
カーリースをおすすめしない人
カーリースの利用をあまりおすすめしないのは、「クルマは個性が大事!」「人と同じはイヤだ!」という考えで、改造やドレスアップを積極的に行いたい方です。
法に触れない整備であれば、リース終了後にクルマを自分のものにできる“もらえるリース”を選択すれば、査定がないため車検に通る範囲の改造なら大目に見てもらえるケースがあります。
しかし、法に触れる不正改造は、リースであろうとなかろうとNGです。
カーリースの基礎についてまとめると
カーリースは、初期費用不要で毎月定額の支払いにより新車のクルマに乗ることができ、メンテナンスなどの面倒な作業まで含められる便利な利用方法です。
損をしないためには、まず自分のクルマの使い方を正確に把握することが大切です。
そうすることで、どのような契約がより安く、かつ適切に利用できるかが見えてきます。
また、リース会社によってリース料金やサービス内容が異なるため、比較検討をおすすめします。
以下の記事でリース会社の比較をまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。あなたの利用方法に合ったリース会社が見つかるはずです。
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